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気になる!ガスとIHのキッチンどっちがお得?

調理するときに欠かせない「コンロ」。数多く使われているのはガスコンロですが、オール電化の普及にあわせ、IHクッキングヒーターを選択する方も増えています。

株式会社富士経済の調べによると、2010年度末のオール電化導入戸数は436万戸で全体の8~9%ですが、2011年度末は485万戸で約10%近くの普及率となっています。2011年の東日本大震災の影響によりオール電化住宅は普及率の伸び悩みがありましたが同社の調べによると2013年度には562万戸がオール電化を導入。2025年度には1000万戸を上回ると予想されています。つまり、2025年度にはおおよそ5戸に1戸がオール電化住宅になる見通しです。

そんなオール電化住宅の普及により、ガスコンロではなくオール電化リフォームを選ぶと必然的にIHクッキングヒーターを選ぶことになります。キッチンリフォームを計画している場合、ガスコンロを選ぶかIHクッキングヒーターを選ぶかで迷う方も多いようです。
また、ワークトップにはコンロやヒーターが何口あれば良いか、ワークトップの幅はどの程度の大きさが使いやすいか、お悩みの方も多いと思います。加えて、IHクッキングヒーターではおいしくない料理の代表格である【炒飯】をIHクッキングヒーターでガスコンロ並みの味にするコツまで。

ここでは、ガスコンロ、IHクッキングヒーターの特徴をまとめていきます。キッチンリフォームで選ぶ際の参考としてご覧ください。

Point

ガスコンロはIHと比べ専用の調理器具は不要などランニングコストが抑えられる

IHは何より火が出ないので、火傷やガス漏れなどの心配がなく安全性が高い

お手入れのしやすさ重視なら、IHクッキングヒーターのキッチンが最適

料理を創意工夫して楽しみたい方は、ガスコンロのキッチンがお勧め

光熱費は都市ガスが一番安く、LPガスと比べると電気がお得

火を「使う」ガスコンロは、根強い人気!

ガスコンロはガスを熱源にして火をおこし、火加減を目で確認しながら調理する、昔ながらの調理器具です。現在はIHクッキングヒーターの人気に押され気味ではありますが、火力の強さなど微調整がしやすいことからおいしい料理ができると考えられ、根強い人気を誇っています。

火を「使う」ガスコンロは、根強い人気! 画像提供元:株式会社LIXIL リシェルSI

火を使うガスコンロのメリット・デメリット

<メリット>
・ほとんどの鍋・フライパンをはじめ、土鍋や中華鍋も使える。
・フライパンを振っても加熱ができて、部分的な加熱もできる。
・IHクッキングヒーターと比較して構造が複雑ではないことから、故障や破損が少ない。
・停電していても使える。プロパンガスを選ぶと災害にも強い。
・すべてのバーナーとグリルをフルパワーで同時に使える。
・ガスのグリルは全体がすぐに暖まるので、短時間で経済的に焼き上がる。
・子供に火の使い方を教えることができる。
・作動中に不快な音が出ない。

<デメリット>
・IHクッキングヒーターと比較して本体の掃除がしにくい。
・IHクッキングヒーターと比較して油汚れが飛散しやすい。
・調理時に暑くなる。
・IHクッキングヒーターより火力が弱い。
・光熱費が高めになる。
・火加減の微調整が難しい。
・火災の危険性がある。
・ガス漏れ、一酸化炭素中毒の恐れがある。
・IHクッキングヒーターと比較して寿命が短い。

火を「使わない」IHクッキングヒーターは安全面から利便性も好評価!

火を使わないIHクッキングヒーターの「IH」とは、「Induction Heating」の略で電気加熱調理器の総称です。オール電化住宅の普及に伴って利便性や安全面への関心が高まっています。

火を「使わない」IHクッキングヒーターは安全面から利便性も好評価!

IHクッキングヒーターのメリット、デメリット

<メリット>
・ワークトップ面が平面なので拭き掃除が簡単。
・ガスコンロと比較して油汚れの飛散が少ない。
・キッチンが暑くならない。
・ガスより熱効率が良いことから、火力が強く加熱が早い。
・ガス中毒の心配がない。
・電気を熱源とするため、周辺に火が燃え移る危険性が少ない。
・パネル表示で火力の表示がされるので、調理がしやすく失敗も少ない。
・電力会社の【オール電化プラン】を選べるので、光熱費を削減できる。
・ガスコンロと比較して寿命が長い。

<デメリット>
・メーカーによってはグリル機能が付いていないタイプがある。
・火を使わないため熱源が一目でわからないことから、熱いときにうっかり触ってしまう可能性がある。
・ヒーター面に調理器具が接触していないと熱が伝わらないので、フライパンや鍋を振ることができない。
・使える鍋、フライパンの種類が少なく土鍋や中華鍋は使えない。
・最大消費電力の兼ね合いから、すべてのヒーターをフルパワーで使うことができず、ロースターとラジエントヒーターを同時に使うことができない。
・ガスのグリルと比較して庫内全体が暖まるまで時間がかかり、焼き上がるまで時間がかかり、光熱費も高くなる。
・停電時は使えない
・導入費用が高い
・作動中フライパンが振動して嫌な音(ビイィ~ン音)がでる場合がある。

ガスとIHそれぞれにメリット・デメリットがあるため、暮らし方に合わせて選択することをおすすめいたします。

キッチンリフォーム事例はこちらから

ガスコンロとIHクッキングヒーターの相違点

ガスコンロは調理器具を選ばない

ガスコンロは調理器具を選ばない

火で直接調理器具を熱するガスコンロは、もちろん調理器具を選びません。
ただし、磁力線の働きで鍋自体を発熱させるIHクッキングヒーターは、電気を効率良く通す厚手の金属鍋・フライパンでないと鍋・フライパンが発熱しません。つまり、軽い鍋を使えるガスコンロと比較して、IHクッキングヒーターでは重い鍋やフライパンを使わざるおえないことから、鍋やフライパンを振るにはそもそも重すぎて無理があります。
そのような点でガスコンロは、調理器具を選ばず、大方の器具は使用できます。土鍋などもガスコンロでは、問題なく使用することができます。

料理の味に違いはある?

ガスコンロにできてIHクッキングヒーターでできないことが、フライパンを振って調理すること。
ガスコンロは鍋底と鍋肌の温度差が少ないので材料を入れても鍋の温度が下がりにくく、一気に炒めることができます。調理器具の形や材質を選ばないことから、料理の幅を制限されることなく料理ができます。強火で調理をぱぱっと済ませたい等の時は、IHより効率よく調理できることも。
料理が好きな方は比較的に、ガスコンロを選ばれる方が多いようです。

難点は、火加減の調整が難しいこと。正確性を求められる料理などは、徹底した管理が必要なため手間に感じることもあるかもしれません。IHは、火加減の調整がガスコンロより簡単にできるため、正確性が必要な天ぷらや煮込み料理には最適。
ただし、調理器具の形や材質は選ぶため、それぞれの料理ごとで、プライパンや鍋を変える必要も出てくるため、そういった点では少し不便を感じる場合もあるでしょう。

例えば、チャーハンをIHでおいしく作る方法

例えば、チャーハンをIHでおいしく作る方法

余談ですが、チャーハンの場合はガスコンロの方が、加熱された鍋肌を使用して、余分な水分や油分が蒸発・拡散してパラパラ感のあるおいしいチャーハンができます。
IHは鍋底しか暖まらないことから、鍋肌で加熱することはできないため、余分な水分や油分が蒸発しにくい構造です。これが、IHクッキングヒーターでチャーハンをつくるとボソボソ・べちょべちょになってしまう理由。

では、IHクッキングヒーターではおいしいチャーハンは期待できないのでしょうか?

IHクッキングヒーターでパラパラなチャーハンをつくるコツがあります。
まず油の量をガスコンロの半分以下に控え、冷蔵庫から出したばかりの冷たくでボソボソのごはんは使わず、あらかじめレンジで暖めたごはんを使いましょう。
味はお好みで中華調味料を使ったりする方法がありますが、油を控え暖かいごはんを炒め、ヘラでごはんをほぐして鍋底でバランスよく炒めるようにすれば、IHクッキングヒーターでもガスコンロなみのチャーハンをつくることができます。

ガスコンロとIHクッキングヒーターを選ぶ際のポイント

コンロの数は、以前は2口が主流でしたが、現在は3口タイプが人気です。
家族構成や使用頻度で選ぶことをおすすめします。2人分の食事をメインにつくられる場合は、2口もあれば十分でしょう。同居家族が多く、1回の食事でたくさんの料理をつくる場合は、3口以上あると便利です。オーダーメイドでコンロやヒーターの数を増やすことも可能ですが、費用がかかるので事前によく検討しましょう。

メーカーによっては様々ですが、ガスコンロ、IHクッキングヒーターともに、場所によって火力が異なる仕様が大半です。また、数によってワークトップの大きさも変わることから、キッチン全体のスペースを考えながら選ぶ必要があります。

ワークトップの大きさは、IHクッキングヒーターでは鍋・フライパンの配置場所の制約が大きいため、ガスコンロと比較すると使い勝手がワークトップ(天板)の大きさに影響をうける可能性が大きくなります。キッチンの間口が狭いときは600mmを選んだほうが、シンクとIHクッキングヒーターのワークトップ(天板)を広くとれます。ただし750mmのほうが、加熱調理後に脇に鍋をずらして置くことができるので便利です。大きな鍋同士を使ってもぶつからないこともメリットのひとつ。

熱いお鍋をワークトップ(天板)に置くことで作業効率は格段にアップしますが注意も必要です。ワークトップが人造大理石の場合は、焦げたり割れたりすることが あります。ステンレスでも破れたりする場合があるため、メンテナンスは定期的に行う必要がるでしょう。もちろん鍋敷や布巾などを敷いた上にのせるなどで、直置きするよりは劣化を防ぐことは可能です。

ガスコンロとIHクッキングヒーター光熱費はどちらがお得?

最後に、皆さんが一番気になる「光熱費」について比較してみましょう。
あくまで参考値ですので、選ぶ際の参考までにご覧ください。

IHクッキングヒーター 電気代 約28円/h
都市ガス ガス代 約9.29円/h *13A
LPガス ガス代 約32.18円/h

上記を参考にすると、都市ガスが断トツで光熱費は安く、IHクッキングヒーターは、LPと比べるとお得のようです。
ガスの方が安いと判断しがちですが、その他に、お手入れなどの面や、住宅自体の性能を向上した、オール電化住宅を選ばれる場合は、IHクッキングヒーターを選ぶ必要があります。
もちろん都市ガスでない地域にお住まいの方は、IHクッキングヒーターを選ばれた方が光熱費・日々のお手入れなどの時間も格段に改善されます!

どちらがお得なのかは、一長一短があります。
それぞれの、生活スタイルに合わせて、ガスコンロのキッチンにするか、IHクッキングヒーターのキッチンにするか選ぶと、快適なキッチン空間が実現するでしょう。

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