変わりゆく私たちとペットの関係
ひと昔前、ペットの存在は私たちにとって、「番犬」や「ネズミ捕り」など使役的(人間の暮らしに役立つ)なものでした。
「共存」という意味では、人間から食べ物を与えられる彼らとは、まさしく互いに助け合いながら生活をしていました。
ところが昨今のペットブームの煽りを受け、飼育頭数の増加とともに、私たちの中でペットの存在が「子供」や「友達」といった、心のつながりを求めるものになりつつあります。これは「共存」から「共生」、つまり共に生きるパートナーとして人々の意識が変化している顕れです。
2015年には65歳以上の人口が4分の1を占めるともいわれている我が国では、核家族化や少子化の傾向が強まりつつあった結果、ペットに「子供」や「家族」への想いを重ねることによって、現在もその飼育頭数はますます増加傾向にあります。
そんな中、家族であるペットにより快適で幸せな生活を過ごさせてあげたい、健康で長生きをしてほしいという想いから、ペットとの住まいを見直す人が増えています。
次のページでは、住まいが犬の身体に与える負担を見てみましょう。