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愛犬と快適に暮らす!後悔しないリフォームの秘訣

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犬との暮らしには、ニオイ・汚れ・キズといった悩みがつきもののようです。しかし、それらは少しの工夫と思いやりで解決することができます。暮らしの数だけさまざまなスタイルがあり、正解はひとつではありません。ペット共生住宅に対するニーズはますます高まっており、犬だけでなく、猫やその他の動物との暮らしやすさを考慮したリフォームも注目されています。愛犬との快適で幸せ暮らしのためのやさしいリフォーム術をご紹介しましょう。

ひと昔前、ペットの存在は私たちにとって、「番犬」や「ネズミ捕り」など使役的(人間の暮らしに役立つ)なものでした。「共存」という意味では、人間から食べ物を与えられる彼らとは、まさしく互いに助け合いながら生活をしていました。ところが昨今のペットブームの煽りを受け、飼育頭数の増加とともに、私たちの中でペットの存在が「子供」や「友達」といった、心のつながりを求めるものになりつつあります。これは「共存」から「共生」、つまり共に生きるパートナーとして人々の意識が変化している顕れです。

2015年には65歳以上の人口が4分の1を占めるともいわれている我が国では、核家族化や少子化の傾向が強まりつつあった結果、ペットに「子供」や「家族」への想いを重ねることによって、現在もその飼育頭数はますます増加傾向にあります。

そんな中、家族であるペットにより快適で幸せな生活を過ごさせてあげたい、健康で長生きをしてほしいという想いから、ペットとの住まいを見直す人が増えています。

「犬との住まいを見直す――」一見住居のことだけを指しているようですが、実は犬と私たちの関係、ひいては私たちの生活全体を見直すことを意味しているのです。実際に、さまざまな症状で来院する犬を診察している広尾動物病院 高須覚獣医師は、最近のペットの住宅事情について次のように述べています。

「最近のペットブームの煽りを受けて、無理な交配から生まれつき股関節や膝に疾患がある犬が少なくありません。さらにフローリングなど滑りやすい床や、ソファなどから飛び降りる際にさらに足腰に負担がかかり、将来的には自力での歩行が困難になる場合もあ
ります。
犬は歩行の際前足に70%以上の力がかかっています。段差や床材の影響でさらにその負荷が大きくなること、さらにそれが毎日の暮らしの中で積み上げられていくことが将来的な健康を脅かす原因のひとつになることは否めません」(獣医師名、写真有)

1. 犬の健康を脅かす住環境の落とし穴

それでは私たちとペットをとりまく生活環境の中で、ペットの身体に負担を与える要素について具体的な例をあげてみましょう。ペットの高齢化も進んでおり、関節炎や椎間板ヘルニアなどの疾患を抱える犬が増えています。住環境を改善することで、これらの疾患の進行を遅らせ、QOL(生活の質)を向上させることが重要です。

1.1 段差(階段)

日本では土地の面積を活用するために住居に高さを求める傾向が強く、階段などの段差がある家がめずらしくありません。しかし犬は階段が大の苦手。しかも段差は転落や骨折などといった危険を伴います。できるだけ犬の生活空間を1階部分に制限するなど階段を使わないようにしてあげましょう。どうしても犬が階段を上り下りすることが必要な場合には階段自体を滑りにくい素材にする、階段の段数を増やして各段差をできるだけ低くする、階段の勾配を緩やかにするなど犬の身体にかかる負荷を軽減するよう工夫してあげましょう。昇降機の設置や、スロープの設置など、より安全な移動手段を確保する方法も検討されています。

1.2 床

最近の住居には床材にフローリングが使われていることが多いのですが、フローリングは犬にとって滑りやすいため足腰に負担をかけてしまうことが多いのです。本来犬は土や草原を4本の足で思い切り駆け回る動物です。しかし滑りやすいフローリングではそういうわけにもいかず、暮らしの中で気づかない間に身体のバランスが崩れてしまうのです。滑りにくい床材を利用し、先々の病気から犬を守ってあげましょう。ペット専用の滑り止めワックスや、クッション性のあるフロアタイルなども人気を集めています。

1.3 壁材

犬の鼻は人間の1,000,000倍の能力を持っています。人間には到底できない遠くのニオイを嗅ぎわけることができる分、近くの強いニオイが負担になります。壁に使われている接着剤の中には犬にとって強烈なホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物などが含まれているためシックハウスの原因になることもあります。
できる限りそのような化学物質を発生させる建材を使用しないようにしましょう。消臭効果のある自然素材の壁材や、ペットのいたずらによる傷を防ぐことができる強化クロスなども開発されています。

2. 犬種別:気をつけたい住まいのポイント

「犬」とひとくくりに言っても被毛が長い犬や短い犬、その大きさも小型・中型・大型などさまざまです。
犬種によって気をつけたい住まいのポイントを紹介します。

2.1 チワワ

体型 小型犬
体高 12~20cm  体重 1~3kg
犬種グループ 愛玩犬 原産国 メキシコ

体が非常に小さいため、他の犬種では気にならないことが思わぬ危険につながる。
膝が弱い子が多い。身体的特徴として頭の泉門(※)が大きく空いていることが多いため頭部をぶつけるような住宅構造はさける。(ベッドやソファから降りる際、頭部をぶつけるなど、衝撃を与えないように注意する。)
(※)泉門とは…頭骸骨部の空洞チワワのような小型犬のために、段差の低いペットステップや、頭部を保護するクッション材などが販売されています。

2.2 ミニチュア・ダックスフンド

体型 小型犬
体高 21~27cm 体重 4~5kg
犬種グループ 嗅覚獣猟犬 原産国 ドイツ

この犬種は、椎間板ヘルニアを発症する可能性が非常に高いため、普段から腰に負担のかからない生活をさせてあげることが必要。
階段はもちろんのこと、ソファやベッドなどの段差の上り下りにも注意が必要。
できるだけフラットな状態の室内での飼育が望ましい。
ミニチュア・ダックスフンドを抱き上げる際は前足の下から手を入れて抱き上げることはせず体全体をささえ、腰に負担がかからないように抱き上げる。ミニチュア・ダックスフンド専用の介護ハーネスなども開発されており、高齢になった際の生活をサポートすることができます。

2.3 トイ・プードル

体型 小型犬
体高 ~28cm 体重 ~3kg
犬種グループ 家庭犬 , 愛玩犬
原産国 フランス

膝が弱い子が多く、飛びつき癖が多く見られる犬種のため、滑りやすいフローリングやフローリングに敷いてある薄いマット(それ自体が犬が乗ると動いてしまうタイプの物)に注意する。被毛の管理をしっかりしないと、絨毯など敷物との摩擦で毛玉になりやすく、皮膚の状態が悪くなる場合がある。トリミングの頻度を減らし、皮膚への負担を軽減するシャンプーや、ブラッシング剤なども販売されています。

2.4 ゴールデン・レトリーバー

体型 大型犬
体高 55~63cm  体重 30~35kg
犬種グループ 鳥猟犬 原産国 イギリス

何にでも興味を示す、好奇心旺盛な犬種なので、室内のゴミ箱などを手の届くところに置かないように注意する。また、人懐こい性格で活動的なところがあるため、来客時に玄関からの飛び出しに注意する。飛び出し防止用のゲートや、インターホンと連動してペットの状況を確認できる見守りカメラなども活用されています。

2.5 フレンチ・ブルドッグ

体型 中型犬
体高 26~31cm 体重 10kg
犬種グループ 愛玩犬 原産国 フランス

筋骨隆々な体で、非常にわんぱくな犬種。短頭種のため暑さや寒さなど体温調節が苦手。
また目が飛び出している犬種のため、室内でも室外でも突起しているものや尖っているものに注意する。
例)室内ではマガジンラックのようなもの、室外では公園などの植え込みなど。温度管理が容易なペット用エアコンや、目を保護するゴーグルなども販売されています。

3. 犬と人、双方が快適な住まいづくり

「犬を飼ってから以前よりこまめに掃除をするようになったため、家の中がいつでもきれい」という飼い主さんの話をよく耳にします。
これぞまさしく犬と人の共生の本質、一緒に生きることで生まれた相乗効果ではないでしょうか。犬にとって住み心地のよい家づくりは、実は誰にとっても住み心地のいい家づくりなのかもしれません。

ペットと住む家の実例はこちらから。

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犬との暮らしには、ニオい・汚れ・キズといった悩みがつきもののようです。
しかし、それらは少しの工夫と思いやりで解決することができます。
暮らしの数だけさまざまなスタイルがあり、正解はひとつではありません。
愛犬との快適で幸せ暮らしのためのやさしいリフォーム術をご紹介します。

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