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浴室の段差はスノコで調整する

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最近のユニットバスの浴室の入り口が脱衣室と同じ高さで段差がほとんどありません。確かにずり足でもスムースに入れますが、最近「子どもや孫たちが入るとお湯が脱衣室にまで溢れて床が腐って落ちそうです。なぜ洗い場と平らにしたのでしょう?」との苦情が多いのです。しかもこれが当の高齢者からですから皮肉な話です。

確かに車いすや介護機器の為には浴室の水切り段差は避けたいものですが、意外にもお風呂の水切り段差はあっても、ここでつまづいたり滑ったりする“せっかちな老人”は少ないのです。むしろ若い主婦の方がお湯が溢れて慌てて飛び込んで滑って転ぶ事故の方が多いと言うのです。

それ以上に脱衣室にザバーとお湯が溢れ出るのは問題です。
各社この脱衣との仕切りにいろいろ工夫をしていますが、それでも乱暴に入ったり引き戸を開けていたらまさしく溜まりません。
そこで私は現在の浴室などあえて水切り段差を残したり、今は少なくなった段差のあるユニットバスを探し出し水切りをしっかりします。
その代わり脱衣室と同じ高さにスノコを敷いて段差の解消をするのです。
これによってしっかりした水返しが出来、脱衣室に水が溢れ出すことはなく、湿気や床が腐らず安全で、しかも木の香りと足触りを楽しむこともできるのです。

浴室のスノコで高さ調整とベンチ式トイレ
■R邸:浴室のスノコで高さ調整とベンチ式トイレ(写真:天野彰)

建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
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