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段差はあった方がいい?それより温度差注意!

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前回「本気でバリアフリーと耐震補強を考えていますか?」などとお話をしました。これは徹底的にそうすると言うことではなく、老いの準備も耐震対策も本気で考えて意識していますか?と言う問いです。バリアフリーの解釈はいろいろです。2025年現在、バリアフリー住宅に対する関心は高まっていますが、表面的なバリアフリー化だけでは、本当に使いやすい住まいになるとは限りません。住む人の状況やライフスタイルに合わせた、きめ細やかな配慮が重要です。

確かに垣根や段差は文字通りバリアです。また道路や駅など公共施設のどこでも車いすで通れることは法制化されています。

1. 家の中こそバリアだらけ?車いすでの移動の難しさ

しかし肝心の家においては、車いすはまず道路から家の玄関までの段差、さらに玄関の上がり框(かまち)や小上がりの和室など、家の中の段差がバリアとなり、車いすの生活はかなり困難なものとなります。第一廊下やあらゆるドアの幅やキッチンやトイレの狭さ自体、自力で車いすを操ることはできません。2025年現在では、コンパクトな電動車いすや、段差を乗り越えることができるロボット技術なども開発されていますが、住宅側のバリアフリー化も不可欠です。

2. ちょっとした段差が命取り?高齢者の転倒リスク

お年寄りの生活にはつまづきそうな2,3センチほどのちょっとした段差が危険なのです。また廊下や階段など滑りそうな床材もスムースで、バリアではないはずですが、実はお年寄りには滑って危険なのです。そんなことから明日できる現実的なバリアフリーを考えてみましょう。2025年現在では、転倒時の衝撃を吸収する床材や、滑りにくい加工が施された床材なども普及しており、安全性を高めることができます。

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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