セカンドライフを楽しむためのリフォームは住宅性能だけじゃない!
これからのご夫婦お二人の新しい日常を迎えるにあたり、老後に備えたリフォーム計画で検討すべきポイントをお伝えします。場合によっては、リフォームは準備と片付けだけでも、新築以上に気力・体力を消耗します。
そこで、実際に自分たちが老いたことを深く感じるようになってしまった時ではなく、体力のあるうちに、ゆったりと安心して暮らせる住まいを計画したい、という方が近年増えているようです。
アクティブシニア期に快適に過ごせるリフォームのポイント
子供が独立した、定年を迎えたなど、セカンドライフ時期のリフォームは、現在の暮らしを快適にするだけでなく、将来いずれかが要介護状態になったときを想定して、夫婦それぞれのライフスタイル変化、身体状態の変化を予測して、安心して住み続けることができるリフォームが理想的。
でも、実用一点張りのおもしろみも風情もないリフォームではいけません。生活を楽しむための工夫も忘れずに取り入れましょう。
バリアフリーなど基本はおさえつつ、後期高齢者と呼ばれる時期に差しかかるまでのアクティブシニア期を快適に過ごすことを考えましょう。これまでは、仕事のキャリアが優先・子育てを優先にせざるおえなかった生活も 住まいの心地よさという点で、インテリアや【空間を演出する素材】にこだわってみるのも、ひとつの考え方です。
無味乾燥の空間で60代からのセカンドライフを過ごすことと、自分の好きなこだわり素材と吟味したインテリアに囲まれて過ごす我が家。
いったいどちらの空間が快適に過ごせるのか、いわずもがなだと考えます。
『寒くない!』『暑くない!』に直結する住宅性能の向上には妥協しない
50代~60代となると、築30年程度のお住まいと想定できます。当時はスタイリッシュで素敵だった、たとえばコンクリート打ち放しの室内開放感あふれる大きな窓。実は「寒いのをずっとガマンしてきたけど…もうムリ」となった原因とも考えられます。反対に、「吹き抜けに憧れたけど、夏は熱気がこもってどうも過ごせない」「おしゃれと思っていた天窓。直射日光のせいで暑くてたまらない!」といった、夏の暑さに耐えられない悩みも。
加齢とともに暑さ・寒さに耐えられなくなってきます。
それは、開口部(窓・ドア)を断熱性能が高い窓・ドアに交換、断熱材の入れ替えといった、住宅の断熱性能を向上させることが主な対策です。床暖房や高性能エアコンといった空調設備で暖かさ、涼しさをコントロールすることは、住宅の基本性能を向上させてこそ効果があらわれます。計画段階から優先順位を明確にすることが大切です。
あわせて、現在はCOVIT-19(通称:新型コロナウイルス)対策も重要です。そのためには、室内の換気計画にも配慮した間取りを考えたり、室内の熱を逃がさない換気システムの導入を検討することも大切です。
次回は、換気計画の重要性とバリアフリー対策、セカンドライフリフォームにおける留意ポイントのまとめについて解説します。