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リフォーム会社選び【5つのポイント】~信頼性・会社規模

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前回からの続き、リフォーム会社の選定・絞り込み方法について解説しています。今回は会社の【信頼性】と【会社規模】について。

信頼性と会社規模もリフォーム会社を選ぶ際のポイント

信頼性 工事に対する保証制度やアフターサービスの内容がポイント

信頼性は、業界団体への加盟状況も判断材料のひとつです。
業界団体に加盟していないから、その建築会社の資質や施工能力に疑問符がつくわけではありませんが、業界団体に加入していることが安心感が高まることは間違いないようです。

リフォーム・リノベーション工事に対する保証制度は、大きく分類すると以下の3つに分けられます。
  (1) 保証やアフターサービスの制度がない
  (2) 独自の保証やアフターサービスがある
  (3) リフォーム瑕疵保険に加入している

(1) 保証やアフターサービスの制度がない

保証やアフターサービスの制度がなくても、民法上の瑕疵担保責任(欠陥に対する責任)はあります。
よって、問題が発生した場合、損害賠償請求訴訟を起こすことは可能です。保証やアフターサービスの制度がないことによる最大のメリットとは、アフターサービス費用を事前に引き当てる必要がないことから、工事費は安くなること。たとえば、リフォーム・リノベーション工事総額を切り詰めることが最大の目的であり、工事に対する保証ではなく、設置した住宅設備のメーカー保証があれば十分と割り切れる方であれば、選択肢のひとつになります。

(2) 独自の保証やアフターサービス

大半の建築会社が採用している保証・アフターサービス内容です。ただし、あくまで各社独自の保証制度・アフターサービスメニューなので、会社によってまったく異なる保証・アフターサービス内容になります。
工事後の年数保証に加え定期点検のアフターサービスを提供している会社も多くみられます。しかし、独自保証のデメリットとして工事を行なった会社が倒産してしまうと当然のことながら保証やアフターサービスはなくなってしまいます。逆にしっかりした経営基盤をもっている会社であれば、保証期間中は低コストで独自のアフターサービスを受けることができます。

(3) リフォーム瑕疵保険に加入

国土交通大臣が指定する瑕疵担保責任保険法人に、任意で加入する保険です。
リフォーム瑕疵保険では、工事完了時に第三者検査員の検査が入り、構造や防水などに関わる重要な場所であれは、補修費用として保険を使うことができます。
リフォーム瑕疵保険付保にあたっては、第三者の検査会社による工事完了検査もありますので、施工会社の自主点検よりも検査内容に信用がおけます。ただし、リフォーム瑕疵保険では、該当リフォーム部分の補修費用全額が保険適用になるわけではなく、かつリフォームをしていない部分は保証の対象にはなりません。

保証・アフターサービスは、それぞれメリット・デメリットがあるので、工事が完了したら無条件にアフターサービスが受けられる、と考えるのではなく、ご自身で加入できる住宅設備保証やクイックリペアサービスに有償で加入することも検討すべきでしょう。

会社規模は、建築会社を選定するときに着目すべきポイントのひとつ

ハウスメーカーのリフォーム部門やハウスメーカーの子会社は、知名度が抜群なことから依頼する側にすれば信頼度は高いことが一般的です。地元密着の小規模な建築会社と比較すると、工事金額は高くなりがちですが、安心感を優先して大手に任せようとする気持ちが働くのも無理はありません。
一方で、ちいさな地域密着型の建築会社は、多額の宣伝費をかけず営業範囲も狭いことから、大手と比較して、工事金額は安価になる傾向があります。ただ、倒産リスクをはじめとする社会的な信頼度は、どうしても大手にはかないません。あわせて、少人数で数多くの案件に対応することから、大手と比較するとデザインや設計面で洗練されていないことが多い場合があり、見積書・提案書の提出まで時間がかかってしまう、ということも見受けられるようです。
ただし、大手の会社といっても、先に述べた建築業界の業界構造に則り、その多くは自社で施工するわけではなく、施工は地域の下請業者という例は珍しくありません。

したがって、建築会社を選定するときは、「大手だから安心」というイメージではなく、あくまで商談の窓口となる営業担当者の対応、プランの提案内容、工事後の保証など、それぞれ公平に比較していくことが重要です。

地域密着の小さなリフォーム会社の強みは、引き渡し後の顧客との心理的・物理的距離感の近さ

地域密着の小さな会社は、工事完了後のアフターサービス・修繕については、小回りのよさから大手と比較して有利という意見もあります。大きなトラブルなく施工した物件であれば、自社で面倒をみるのが当然という信用商売の原理原則で動いている会社が大半です。
一般的には、何か問題が発生したとき、動きが早いのは地域密着型の小さな会社であることが多いようです。

弱点としては、緊急を要するトラブルになると、その会社だけでは応急措置ができない場合もあり対応スピードは落ちることがあります。例えば「給湯器が使えなくなった」「トイレが詰まった」「水漏れがとまらない」といった設備や給排水などのトラブルが該当します。
また、営業時間外や年末年始・お盆期間中は、大手のほうが緊急サービス会社と定型していることで迅速に応急処置を施す場合もあります。

アフターサービスの内容によっては、一概に地域密着の小さな会社のほうが良いとも言い切れないのです。

住生活コンサルタント 早坂淳一住生活コンサルタント 早坂淳一

住生活コンサルタント 
早坂淳一
ネクスト・アイズ株式会社

大手百貨店にてクレジットカード事業の立ち上げやポイントカードシステムの運用、全店販促支援システムの運用、売場リニューアルプロジェクトなど、新規事業を中心とした業務に従事。 その後、携帯キャリア店舗改善プロジェクトや不登校児童・生徒活動支援プロジェクト、工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在は第三者機関ネクスト・アイズにて、住宅コンサルタントとして活躍中。

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