気になる耐震!減築リフォームで予防しよう
増築とは反対に、家の上階の一部やすべてを撤去する、減築リフォームに注目が集まっています。メリットはいくつもありますが、そのうちの1つに、耐震性が高まるという効果があります。どうして減築リフォームをすると地震に強い家になるのかと、減築リフォームによる利点を、ここでは説明します。
家は軽ければ軽いほど耐震性が高いんです
家は、その重量が軽ければ軽いほど、耐震性が高くなります。地震のときには家が揺さぶられますが、家が重いとその重量分の力で揺さぶられることになるため、ダメージが大きくなるのです。この力を地震力と言います。
減築リフォームでは、上階の部屋を減らしたり、丸ごと撤去して平屋にしたりします。その分、家の重量は軽くなるので、地震力は小さくなります。そして上階の比重が減り、家の重心も下がるため、その点でも耐震性は増すのです。上階が減った分、家の形がシンプルになれば、地震で揺さぶられたときに家が一体化して動くので、そのような点でもダメージが少なくなるという効果が見込めます。
使っていない2階部屋は減築するのがいいかも?
シニア世代の世帯では、一度2階を使わなくなるとそのままの状態が続きがちです。加齢や病気で階段の上り下りがおっくうになるといった理由からです。しかし2階をそのままにしておくと、ホコリもたまりますし、夏場は風を入れなければ部屋の傷みも心配です。また、2階というスペースが存在することによって、エアコンの効率も悪くなります。使っていればまだしも、誰もいない部屋のために暖房費が余計にかかっているというのは、割り切れない話ではないでしょうか。そして2階をまったく使わなかったとしても、家のリフォームが必要になったときには、2階の修繕も行わなければなりません。しかし減築リフォームで、2階のいらない部分を取り去ってしまえば、そのような問題はすべて解決するのです。
お子さんが巣立ったら…減築リフォームの考えどきかも
2階を使わなくなるきっかけは、その部屋を利用していた子どもが巣立ったという理由が多いです。家族の人数が減るわけですから、当然、今までちょうど良かった家は、大きく感じられるようになります。
そのときに、将来子どもと同居する予定がなければ、減築リフォームの考えどきかもしれません。自分の家をわざわざ小さくするのは、もったいないような気もしますが、大き過ぎてもデメリットがあります。家の間取りが減れば掃除も楽になりますし、階段を下りるときに転倒するといった重大事故も防げます。
減築リフォームを行えば、耐震性や生活の効率を上げられます。年を重ねても自分が建てた家に居心地良く住み続けたい場合、減築リフォームは現実的でメリットの多い方法なのです。