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セカンドライフを失敗しない!59歳夫婦が実践したリフォーム成功術

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定年を前にして、将来のセカンドライフを充実したものにしたい。そんな想いを抱えるM様ご夫妻(北区在住)から、リフォームのご相談をいただきました。趣味であるお茶を楽しむ和室の増築(約5坪)と、築20年を超えた住まいの屋根・壁・防水リフォーム、そしてフローリングとクロスの貼り替え工事をご希望です。2025年現在、健康寿命の延伸や、趣味・生きがいを重視するセカンドライフの過ごし方が注目されており、住まいのリフォームはその実現をサポートする重要な要素となっています。

1. M様ご夫妻の状況

以下は、M様ご夫妻からお伺いした前提条件です。

  • 家族構成: ご主人(59歳)、奥様(59歳)、ご長男(28歳)
  • 対象建物: 平成2年 某ハウスメーカーにて新築(築21年) 在来木造 2階建て 約40坪
  • ご予算: 700万円程度に抑えたい

2. ライフプランの整理

リフォーム計画を進めるにあたり、M様ご夫妻のライフプランを整理しました。

  • ご夫婦ともに現在共働きで、いずれも2010年度中に退職予定。2025年現在では、退職後の生活設計を支援する様々なセミナーや相談会が開催されており、積極的に情報収集を行うことが推奨されます。
  • 退職金はそれぞれ入るが、老後の資金として確保しておきたい。
  • 預貯金は自由に使える資金が700万円程度。可能であるならその範囲で行いたい。
  • この家に愛着があり、快適なので建替える意思はない。
  • この場所の環境も利便性も好きなので売却する意志はない。
  • ご長男は現在独身であり、家を相続する意志がある。
  • 将来、結婚後2世帯になる可能性があるが、時期は未定である。2025年現在では、二世帯住宅へのリフォームに関する情報も充実しており、将来を見据えた計画を立てやすくなっています。

以上のことから、建替え、住替えのシミュレーションを行なうよりも、リフォームを選択することに決定。リフォームをした場合のイニシャルコスト(当初計画資金700万円)と、10年後に2世帯住宅リフォームを行った場合の費用800万円、15年後の維持メンテナンス費用300万円を加えたキャッシュフロー表を作成し、M様ご夫妻に確認していただきました。

3. リフォームの目的を明確化

M様邸は平成2年築であり、新耐震基準の建物ですが、築20年以上ということもあり、専門家による家屋調査を実施しました。

調査の結果、基礎部分、外壁部分に大きなクラックはなく、室内外の建具状況も違和感がなく、一般診断法における耐震診断も、上部構造評点は1階部分で1.04、2階部分では2.25という数値で、倒壊しないレベルであることが判明。建物の状況は非常に良好でした。また、念のために近隣の地盤データを取り寄せ、地盤状況も良好との確認を行ないました。

しかし、外壁・屋根に関しては、20年以上メンテナンスが放置状態であったため、このままだと防水面に問題があり、建物の耐久性を損なうとの判断から、外壁・屋根の補修・防水・吹替え工事は必須としました。

当初は、間取りの変更、キッチン、バス、洗面などの水廻りリフォームも希望されましたが、まだご長男が独身であり、将来2世帯になる可能性もあることから、資金面も含め、外壁・屋根のメンテナンスリフォームとセカンドライフを充実させるための和室の増築を最優先事項とし、間取りの変更と水廻りリフォームは行なわず、内装は最低限の現状回復リフォームとすることに決定しました。

耐震診断の評価基準

※一般診断法とは、財団法人日本建築防災協会の木造住宅耐震診断プログラム評価制度によるもので、一般的な目安として次の4段階に分類判定されます。

  • 1.5以上: ◎ 倒壊しない
  • 1.0以上~1.5未満: ○ 一応倒壊しない
  • 0.7以上~1.0未満: △ 倒壊する可能性がある
  • 0.7未満: × 倒壊する可能性が高い

4. 信頼できるリフォーム業者の選定と見積もり比較

将来のメンテナンスも考え、M様邸から半径5km以内で一戸建てリフォームが得意な業者をご紹介しました。リフォームも得意な地元の工務店を2社、地元の大手リフォーム専門会社を1社の計3社にて相見積りを行ないました。

第三者機関にて耐震診断を行なったため、具体的な補強工事と外壁・屋根の仕様が統一され、各リフォーム会社の仕様の違いによる価格差は出てこないと思われましたが、実際には金額の開きがありました。

最終的な見積り提示額は、工務店Aが810万円、工務店Bが975万円、大手リフォーム店Cが895万円(200万円近い値引き後)でした。最終的には、3社の見積り内訳比較表を作成し提示した上で、工務店Aに決まったのですが、ここには目に見えない決定要素があったようです。

実際には最初の概算見積額は、1000万円前後でほぼ同程度でしたが、お客様であるM様ご夫妻と工務店Aの社長が意気投合。当初の予算から100万円程度を引き出し、かつ仕様変更など減額の要素も納得させていたため、すんなりと工務店Aに決まりました。2025年現在では、リフォーム業者の担当者との相性を診断するサービスなども登場しており、業者選びの参考にすることができます。

大手リフォーム店に関しては、決めてもらえばということでさらなる値引きも提示しましたが、この局面での値引きは、不信感にしかなりません。もちろん価格も大事ですが、最終的にはどこと一生お付き合いがしたいかという目に見えない決定要素が住宅リフォームにはあるのです。

今回のM様邸のリフォーム事例では、以下の点がポイントとなりました。

  • ライフプランの明確化: 退職後の生活を見据え、資金計画をしっかりと立てたこと。
  • 建物の状況把握: 専門家による家屋調査を行い、必要な工事内容を明確にしたこと。
  • 信頼できる業者選び: 複数の業者から見積もりを取り、価格だけでなく、担当者との相性も重視したこと。

これらのポイントを踏まえることで、M様ご夫妻は予算内で理想のリフォームを実現し、セカンドライフを充実したものにすることができました。

リフォームに関するご相談は、こちらからお気軽にお問い合わせください。

住生活コンサルタント 小野 信一住生活コンサルタント 小野 信一

住生活コンサルタント 
小野 信一
ネクスト・アイズ株式会社

『こんな私に少しでも好感をもっていただけたら、あなたのお役に立てるかもしれません。メールやお問い合わせ、是非お待ちしております。』
一般消費者への家づくり情報を発信する「ハウスネットギャラリー」を運営する一方、「欠陥住宅を造らない会」、「ちっちゃな工務店クラブ」事務局も兼務。一般消費者への住まいの相談業務は2500人以上を数えます。
その豊かな実例をもとに“家づくり必勝法”(NHK出版)を発刊。
経済産業省 住宅産業関連ニュービジネス支援策検討委員会委員。 日本FP協会会員。

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