リフォーム会社選び【5つのポイント】~工事実績・工事費
前々回から、リフォーム会社の選定・絞り込み方法について解説しています。
今回は、リフォーム会社を選ぶにあたっての5つのポイントについて。
ポイントは、
1.【工事実績】
2.【工事費】
3.【デザイン】
4.【信頼性】
5.【会社規模】
以上、5つのポイントそれぞれについて解説します。今回は【工事実績】【工事費】。
希望のリフォーム・リノベーション工事に対する経験値(実績)は重要
【工事実績】とは、計画しているリフォーム・リノベーション工事について、どれだけの経験値(実績)があるかを判断する基準のこと。
工事受注と工程管理だけを行い、施工はすべて下請・孫請に行なわせるリフォーム会社は、そもそも自分で工事を行ないません。よって、会社としての工事実績は豊富ですが、各々の工事におけるノウハウが営業担当者レベルまで蓄積されていることは稀でしょう。
そこで、みなさまが希望するリフォーム内容における工事実績とノウハウについて担当者レベルで、どれだけ蓄積されているかが確認すべき点になります。
豊富な経験をもつ担当者であれば、得意分野における柔軟な提案はもちろん、さまざまな施工現場を経験していることを踏まえた、数多くの解決策を提案・実現する能力にも秀でています。
リフォーム・リノベーション見積りの安さで選ぶと失敗しやすい
リフォーム業者を選ぶときに、どうしても気になるのが、予算と見積りの金額です。つまり【工事費】
しかし、予算や見積りの安さで選んでしまうと失敗しやすいのがリフォームです。
リフォーム・リノベーションでは、工事完了後に「いくら工夫しても安くて良い物は滅多にない」という現実を思い知っても、引き渡しが終わったら後の祭りです。
複数の建築会社で相見積りを取るときは、最も安い見積りを出した会社は除外する位の気持ちの強さが必要です。
あわせて、見積りを比較する際は、同じ工事内容で比較しないと意味がありません。
建築会社によって取り扱う建材や設備が異なることがありますので、まったく同じ工事にはならないとしても、できる限り同じ工事条件で比較しなければ比較になりません。
各々の見積書の書式の違いにも注意が必要です。
たとえば、A社は単位面積あたりの材料費と人件費を分けた見積書を提出。
B社は単位面積単価に人件費も含めた見積書を提出、
C社は工事一式として見積書を提出したとします。
もっとも注意が必要なのは、見積書が工事一式として記載されている場合。この場合、どの工事の何がいくらの見積りになっているのか見当もつきません。
同じように、単位面積単価に人件費も含まれている見積書では、材料費と工事費の比率は想像するしかなく、依頼した工事内容に対し適切な材料費・人件費なのかがわかりません。
つまり、もっとも明朗なのは材料費と人件費を分けた見積り。
見積りが詳細だから良い建築会社とは限りませんが、各々の費用が明らかになっている点は評価できるでしょう。
詳細な見積書で同じ建材・設備を使い材料費が変わらないにも関わらず、見積金額が高い場合は、どこかにマージンが入っている、もしくは過当な利益上乗せがあるとも考えられます。逆に安すぎる場合は、手抜き工事に注意しなければなりません。
安すぎる見積りは、安い見積りなりの根拠があります。具体的な例を挙げると、職人がする仕事をアルバイトで済ます、単価が安い材料を使う、適切な塗料の調合がなされていない、最終仕上げ処理がされない、もしくはいくつかの工程(作業)が必要な仕上げの工程そのものを減らされている、想定外と称し追加工事を隠す、アフターサービスが貧弱である、解体や材料加工で出た産業廃棄物を適切ではない方法で処分している可能性など考えられます。
見積書だけでは、本当に安い場合と手抜き工事で安い場合の区別を付けることはプロでも困難です。手抜き工事が心配である場合は、安すぎる建築会社は、候補から外すほうが無難かもしれません。
会社規模によっても、見積金額は異なります。一般的には、大手の建築会社ほど見積金額が高い傾向があります。大手の建築会社ならではの安心感と引き換えとはいえ、大手に頼んでも施工は地元の会社という例は多いのです。
次回は、リフォーム会社を選ぶにあたっての5つのポイントの 3【デザイン】/ 4【信頼性】/ 5【会社規模】 を解説します。