お風呂のリノベーションを検討している場合は、まず浴室の種類とそれぞれの利点や欠点を知っておく必要があります。浴室には、ユニットバスと在来工法によるお風呂の二種類があります。リノベーションの目的に合わせて適した方を選ぶといいでしょう。

既製のユニットを組み立てる！ユニットバス

ユニットバスとは、浴室の部品を工場で造り、現場で組み立てて仕上げるタイプの浴室です。トイレが一緒になっているかどうかは関係なく、部品が組み立て式で壁や床を含めた浴室全体が一体となっていればユニットバスです。一体構造になっているため壁や天井などのつなぎ目が少なく、防水性に優れている点が特徴です。また、つなぎ目がないことは断熱性の向上にもつながりますので、冬でも比較的暖かいお風呂場になるメリットもあります。
マンションやホテルなどではユニットバスが活用される傾向にあります。建築現場で出来上がった部品を組み立てるだけでいいため、短期間で完成するタイプのお風呂です。

自分で材料を選べる！在来工法

在来工法のお風呂は、一昔前の一軒家に多く見られました。浴室の壁や屋根をコンクリートで造り、そこに防水処理を施し、さらにタイル等を張って仕上げる方法が在来工法です。浴室のサイズや形に制約がないため、それぞれの家の事情に合わせて比較的自由に設計ができる点が魅力です。長方形や不整形のスペースにお風呂を造ることも可能です。また、オリジナリティーのある浴室にしたい場合にも在来工法は向いています。お風呂場のサイズや形状だけでなく、窓の位置も好みに合わせて設計できます。設置する浴槽や床、天井そして壁の素材としてヒノキや大理石などを選んで、独自の浴室を造れます。建築現場で一から造っていくことになります。

優先するのは総予算や工期？それとも自由なデザイン？

浴室をリノベーションする場合、何を優先するかによって、ユニットバスがいいか在来工法がいいかが変わってきます。例えば、予算の制約条件が厳しい場合、できるだけ安く費用を抑えたい場合、そして工期を短く済ませたい場合にはユニットバスがいいでしょう。部品は工場で大量生産されますし、現地での工事に係る人件費も組み立てだけで済みますからローコストのお風呂を実現できます。また、自由なデザインを優先した場合には、在来工法が有利です。ユニットバスは、素材や形を選ぶ自由度が低いためデザインの自由度は下がります。その点、在来工法であればコストや工期を気にしなければ、素材や形状を自由に選べるのが強みです。