中古住宅の購入で必要な物件の情報
中古住宅を選ぶとき、最初はほとんどの方が土地の価値や外装や内装、利便性に着目します。ただ、本来見過ごしてらならないのは、建物の『本質的な価値』と『地域力』。
建物の『本質的な価値』とは
それは、建物の耐久性や適切なメンテナンス、耐震性など見た目とは異なる建物の価値を指します。
国内における不動産価値とは、長年にわたり『土地』にこそ価値があると考えられてきました。そのため、『建物』の評価は大ざっぱで『価格以上の価値』『価格以下の価値』がわかりにくくなっています。『価格以下の価値』しかないハズレ物件をつかまないためにも、見た目の美しさにとらわれない、その建物がもつ本質的な価値を見極めることが重要なのです。
『地域力』について
地域力とは、その地域の防犯・防災・快適性、さらにその地域への住民の愛着・誇りといった地域レベルを指します。
地域力は以下の指標に基づいて検討します。
【レベル1】防犯・防災(犯罪・自然災害・火災) |
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○ 地域で起きている犯罪件数 |
○ 大雨や台風のときに浸水する地域か |
○ どのような地盤 |
【レベル1】チェックポイント |
□ 警視庁・都道府県警の犯罪マップ |
□ ハザードマップや役所・不動産会社で聞いてみる |
□ 不動産会社を通じて地盤調査結果を確認 |
【レベル2】:快適性(電線の地中化や公園の有無) |
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○ 電線地中化の状 |
○ 公園や緑化の有無 |
○ 騒音や振動、臭いの有無 |
○ 商店や学校・病院などの生活施設 |
○ 地域全体の都市計画 |
【レベル2】チェックポイント |
□ 実際に街周辺を歩いてみる |
□ 不動産会社や役所で聞いてみる |
□ 平日・休日・昼夜と状況を変えて現地確認 |
□ ネットで都市計画情報を確認 |
【レベル3】地域への愛着・誇り |
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○ 地域が主催するイベント(お祭りなど) |
○住民たちがその地域に誇りをもっているか |
○ 景観法への取り組み |
【レベル3】チェックポイント |
□ 地域住民に聞いてみる |
□ 不動産会社や役所で聞いてみる |
□ 地域の掲示板などを確認(きちんと更新されているか) |
物件価格の相場を確認する
上記で、ある程度地域・物件の絞り込みができたら、次はその物件価格の相場を調べます。物件価格は、立地や建物の状態により売主が決めるものですが、周辺の取引事例が大きく影響します。つまり、買主の立場では周辺の取引価格を把握しておくことで、ざっくりとした物件価格の目途がつきます。
物件価格の相場を確認するにあたっては、以下のサイトがお勧めです。
このサイトは、国土交通省が提供する物件売買情報ツールです。所在地のほか、沿線・駅名で希望エリアを検索することで、築年数や面積はもちろん、最寄り駅までの距離や建物構造(木造や鉄筋コンクリートなど)まで掲載されています。
また、不動産会社から中古物件の案内をされるとき、参考資料として、周辺の物件の成約価格や販売価格が提示されます。そのとき、提示された金額はどの調査データを参照した価格なのか、しっかり確認しましょう。根拠となるデータが明確であれば、その価格の妥当性が判断できます。