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中古の木造住宅を購入してリフォームするか、建て替えるかの判断は難しい

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今回は【終の棲家】として中古で大きな家を購入してしまったものの、広すぎて持て余すようになってしまった場合どうするか、という事例について解説します。
このようなパターンは、二世帯住宅に代表される広すぎる家を相続してしまった場合も該当しますが、50代をすぎてから初めて家を購入しようと考える方々でも無意識のうちに【憧れ】や【夢】が先行してしまう方々は多いようです。結果として、実際に住んでみたらここまで多くの部屋や収納が必要なかったことに気づいたり、使っていない部屋の日当たりをよくしたいと考え及んでみたり、細かな話ではキッチンのここに棚を追加したい・・・といった、いろいろな要望か浮かんでくるものです。

ここで、広い延床面積の中古住宅を購入するとき、往々にして起きてしまう問題があります。

中古住宅を購入して、建て替えかリフォームの判断は難しい

広い延床面積で安い中古住宅の注意点

広いのに安い中古住宅については、詳細を調べていくと築年数の経過に伴う各所の傷みというものがあるものです。
2018年4月以降は、宅建業法の改正に伴い媒介契約締結時には宅建業者がインスペクション(建物状況調査)業者のあっせんの可否を示し、依頼者の意向に応じて業者をあっせん、重要事項説明時には、建物状況調査実施の有無について説明、売買契約締結時には基礎・外壁等の現況を売主・買主が相互に確認し、その内容を宅建業者から売主・買主に書面で交付することが義務づけられます。
ただし、それ以前については構造や防水にかかわる重大な瑕疵(欠陥)がない限り買主の判断で購入するかどうか決めるわけで、建物調査はあくまても任意で行うものでした。結果として、築年数の経過に伴う各所の傷みを見過ごされていた場合もあるわけです。

そのような状態では、安易に減築リフォームという選択だけではなくなります。
その理由とは、各所の傷みの程度によっては想定以上に各所の修繕・交換が必要になったり、現在の建築基準法で定められた耐震基準を満たさない住宅の場合、別途耐震改修工事が追加で必要になったり(当然リフォーム費用も増加します)、リフォームによってある程度の期間(数十年単位)は建物の維持はできたとしても次に大規模な修繕やメンテナンスが必要になったとき、現在の住まいにそれだけの修繕やメンテナンス費用を負担できるだけの経済的なゆとりがあるか、ということも同時に考えなければなりません。

それだけの規模のリフォーム工事になると、新築建て替え費用とリフォーム工事費用がほぼ同じ程度になる可能性があります。

安い中古住宅の建替えかリフォームの判断基準

では、建て替えかリフォームか、どう判断すればよいのでしょうか?判断にあたっては、以下の対応を順次進めていく必要があります。

・現状の建物の傷みがどの程度まで進行しているか、有償=客観的立場で調査
・調査結果とあわせて、複数の建築会社による現地調査を実施
・複数の建築会社にて概算見積を作成
・並行して、現在の住まいの解体費用見積と新築の概算見積を作成
・将来のライフプランを検討し、現時点でかけられる予算を検討
・リフォームと新築建て替えにおいてのメリットとデメリットを検討
・それぞれの全体スケジュールを作成し、生活に大きな支障を及ぼさないスケジュールか、各々の計画遂行にあたってのライフプランへの影響を検討したうえで、建て替えかリフォームか決断

ありあまる手間と時間をかけられるならば、すべてご自身で対応することも可能ですが、ご自身でいろいろな会社にお声がけしてしまうと、以下のような弊害がありえます。
・リフォーム会社に声がけすれば、リフォームを薦められる
・新築中心の建築会社に声がけすると、新築を薦められる
・新得中心の会社でも得意とする工法を見誤ると、コストパフォーマンスの悪い工法を薦められる
・資金計画についてはギリギリ上限の資金計画になるため、追加・変更工事といった想定外の費用が発生すると、引き渡し後の生活における資金繰りが厳しくなる

上記にあげているのは、ほとんどの方が陥る主な弊害になりますが、何よりも上記の計画を進めるための手間と時間は膨大なものになります。

そんな時に役立つのが、リフォーム会社でも建築会社でもない、客観的に相談に応じてくれる窓口を利用することです。
こちらのサイトでは、今までに15,000世帯以上の家づくりの相談に応じてきた専門家へご相談いただけます。もちろんご利用は無料です。
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住生活コンサルタント 早坂淳一住生活コンサルタント 早坂淳一

住生活コンサルタント 
早坂淳一
ネクスト・アイズ株式会社

大手百貨店にてクレジットカード事業の立ち上げやポイントカードシステムの運用、全店販促支援システムの運用、売場リニューアルプロジェクトなど、新規事業を中心とした業務に従事。 その後、携帯キャリア店舗改善プロジェクトや不登校児童・生徒活動支援プロジェクト、工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在は第三者機関ネクスト・アイズにて、住宅コンサルタントとして活躍中。

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